百済の面影・扶餘の旅

扶餘を楽しむ(見どころ)

灌燭寺 石造弥勒菩薩立像:관촉사석조미륵보살입상(指定番号:宝物第218号)

  • 住所忠清南道論山市灌燭洞254灌燭寺境内
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高麗時代の石仏で、高さ18.12mの韓国内最大の石仏。"ウンジン弥勒" とも呼ばれる。968年(考慮光宗 19年)に建設を開始し、1006年に完成したとされる。

額が狭く、顎が広台形の顔に切れ長の目と大きな鼻と口。耳は肩まで下っている。頭でっかちな姿と独特の表情が印象深い。両手は胸まで持ち上げて、片手には花枝を持ち、左手は親指と中指を突き合わせているが、これは阿弥陀如来の印を表現したようだ。

伝説によると、ある日一人の女性が般若山にワラビを採りに行ったところ、子供の泣き声が聞こえてきたので見てみると、子供はなく、地中から巨大な岩が盛り上がるのを目撃する。この知らせを聞いた王はそびえ立つ岩に仏像を造成​​するよう指示し、国内最大の石仏が誕生することになったという。

<水木しげる氏の「ゲゲゲの鬼太郎」との関係>
「ゲゲゲの鬼太郎」の3作66話に「朝鮮魔法」という回がある。(テレビアニメのタイトルは「韓国妖怪ぬっぺらぼう」)
妖怪を退治して欲しいと、鬼太郎のもとに依頼人がやってくる。その姿はおじいさんにしか見えないが妖怪に若さを吸い取られた15歳なのだという。妖怪は心地よい音楽を奏で、その音楽に聞きほれたものはあっという間に若さを吸い取られてしまうらしい。さっそく妖怪退治にのりだした鬼太郎だが恐ろしい朝鮮魔法に悪戦苦闘させられて……という話。
その中に出てくる「アリランさま」と呼ばれる妖怪がこの仏像に酷似している。

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(2011年10月1日掲載)

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